
競艇水面は、世界遺産に登録された宮島・厳島神社の朱も鮮やかな大鳥居を対岸に望む海水面を防潮堤で仕切って設けられている。観戦スタンドからの眺望は24場随一とあって旅打ちには絶好の競艇場だ。海水の競走水面は干満さが気になるところだが、大会期間中は早朝から潮が引き出し、最干潮は15時前後。この後、潮は満ち始め、最大3メートル前後の干満差になるがレース開催時間に満潮時が重ならないだけに、比較的良好な水面状況が保たれ、名人たちの巧みのハンドルが楽しめそうだ。
機・艇ともに9月8日から更新されたスタンダードのエンジンが使用されている。11月28日から温水パイプが装着され、3月末(予定)には外される。温水パイプの脱着は機力相場に影響を与えるが、初降ろしから2月地区選終了時点までの気配で第22代の新鋭王座に就いた地元・山口剛が推奨するベスト3で1番に挙げたのは37号機。山口は当地10月の53周年、2月の中国地区予選で優出A着と好走しているだけに53周年では西田靖が優出C着、地区選で白井英治が完調仕上げて決勝したパワーを実感している。そして初降ろしシリーズで田中信一郎が優勝、地区選では高濱芳久が優出D着の17号機。3番目に挙げたのは53周年で正木聖賢が優出D着して、地区選では清水攻二が選抜D着した57号機。この他では42、59、64、71、74号機の活躍に期待をよせた。百戦錬磨の名人たちの“技”と“ペラ”がエンジン実績をどう変化させるか、序盤の気配に注目したい。
“競艇名人”の座を争うにふさわしい52名がエントリー。名人戦の優勝戦は過去8回の大会で逃げ2本。普段はイン取り腰が強いベテラン大会だけに好枠に入れば当然引かず、不利枠時の強引な前付け策が裏目に出ることもしばしば。近況はやはりセンター自在戦や道中のさばきハンドルが得意な選手が好結果に結びついている。予選はいかに不利枠でポイントを落とさないかが勝敗の分かれ目なのだ。
今大会の大本命は瀬尾達也。今現在でも記念戦線を賑わせている強者。早いSが最大の武器で、コース取りも柔軟。“どこからでもポイント加算”ができる選手だ。昨年は絶好枠で名人位に王手をかけた荘林幸輝もV候補の一人。昨年のリベンジなるか?ドリーム出場はこの瀬尾、荘林に加えて松野京吾、山口博司、山崎昭生、田中伸二の6人。確実に予選は突破してきそうな面々ばかりだが、名人戦過去8回の内、2冠を達成している高山秀則に、5回優出と抜群の安定感を誇る原田順一もV候補位として挙げねばなるまい。第4回覇者の新井敏司、第6回覇者の水野要、第7回覇者の万谷章らも2度目の美酒へ虎視眈々。他では新良一規に今期好調な関忠志、村上信二、片山晃の岡山軍団も怖い存在。女流でただ一人参戦の鵜飼菜穂子や、66歳の大ベテラン・加藤峻二らがどんな走りを見せてくれるのかも楽しみのひとつだ。